時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

メアシェアリーム



エイラットからバスで3時間、エルサレムの中央バスターミナルであろう場所で降ろされる。エジプトで知り合った旅人にダマスカス門の近くに安宿があるとの情報を得ていたので目的地は定まっていた。「すみません、ダマスカス門に行きたいのですが?」「1番のバスだよ」英語があっさり通じるので非常に楽だ。またインドなどと違い適当なことを言う人もいない。ローカルバスに乗り込むと変な人たちがたくさんいた。なんだこの光景は?

黒い服とハットを身につけひげをたくわえ、そしてもみあげをやたらと伸ばしてさらにもみあげにくるくるパーマなんかかけている。そう彼らはユダヤの超正統派と言われる人たち。まるでタイムスリップしたかのような錯覚に陥った。普通の格好した人も頭に変なものをつけている。小さなニット帽のようなものを乗せているといったほうが正しいか。キッパーと呼ばれる帽子で神に対して頭を隠すことで神に対しての謙遜を表しているとのこと。あんなもの頭に乗せてよく落ちないなと思っていたらピンで留めていた。見てると笑える。

ダマスカス門に無事たどり着きまたお目当てのパームホテルもすぐに見つかった。ファラフェルのピタサンドを食べる。このあたりはアラブ人も多くケバブなんかも食べることが出来る。夜宿にいた旅人に面白いスポットを教えてもらった。ユダヤの超正統派が多く住むという地域、メアシェアリームだ。

早速翌日の夜向かってみた。俺が行った時はちょうどユダヤの正月で夜の7時を越えていたにもかかわらず女性や子供までたくさん外に出ていた。なにやら集会があったようでとにかくたくさんの超正統派のユダヤ教徒が外にいた。男性はもちろん黒装束、そして女性や子供まで黒と白の衣装で統一されていた。まさに異世界。こんなに衝撃的な町を訪れたのは初めてだった。映画の世界に入ったかのような感覚になれた。観光客は俺以外誰もいなくてそれがさらに俺のテンションをあげた。5年ほど前の地球の歩き方にはこの地域は記載されていたが今年のそれには記載がなかった。

カメラを嫌うということは知っていたのだがそのあまりの異様な光景に衝動を抑えることが出来なかった。また女性はとても綺麗だ。思い切って二人組みの女性に話しかけてみた。「すみません写真撮らせてもらえませんか?」まるで空気かのように素通りされた。。めげずに次はかわいい子供たちをつれた乳母車を押していた女性に「すみません写真・・・」「No!!!」ものすごい剣幕でそう言い放たれた。今にもナイフでも出して俺を刺すのではないかというくらいの剣幕。完全にあきらめさせられた。仕方ないので町の様子を撮影していた。すると「Camera No!!!」と怒られる。町すら撮らせてもらえないようだ。

超正統派ユダヤ人がぞろぞろいて観光客誰もいない中で歩くことは恐怖すら感じた。あまりにも目立ちすぎていた。完全に「怪しい人」だ。じろじろ見てくる人も多い。トラブル起きる前に早く去るべきか。

遅い時間だというのに子供たちだけでなにやら座り込み話をしていた。まだ10歳かそこらの子供たち。もちろん全員白黒ずくめだ。これはチャンスとカメラを向けた、その瞬間、「ダダダダダッ!」なんとものすごい勢いでその子達は走り去ってしまった。「はぐれメタルか?」そうつっこんでしまうほどだった。たしかにめったにお目にかかれないのは確かだが。さて、今までどんな国でも子供たちにカメラを向けると喜んでポーズを決めたり笑顔になったり、まあ時にははにかむ子もいたが、受け入れてくれていた。それがここの子供たちはどうした?なんのためらいもなく走り去った。こりゃ相当しつけされてるに違いない。こそこそ撮影を続け宿に戻った。

後で知ったことだが、その地域では安息日に車で乗り入れることが禁止されているそうで動いている車は投石されるとのこと。彼らにしてみたら俺なんか車よりたち悪いんだろうから今思えば投石されなくてほんとよかった。今にも投石しそうな剣幕だったことは間違いない。

宿に戻りファラフェルのピタサンドを食べていた。あれは病みつきになる。食べながら翌日また挑戦しようか考えていた。

写真はこそこそ撮った子供たちの写真

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