時間がくねくねしてなくてよかった

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パレスチナ人女子大生



ヨルダン川西岸のパレスチナ自治区にあるベツレヘムへ訪れた。意外と簡単にパレスチナへは行けてしまう。もちろんそれはガザ地区ではなくヨルダン川西岸地区の話。日本からニュースを見ていると果てしなく遠い道のりに思えるだろう。それがエルサレムにいると感覚は変わってくる。それはまるで横浜から東海道線に乗り平塚へ向かうような感覚。それくらい、ただ行くだけならば簡単だった。ダマスカス門近くにあるパームホテル、その近所のバス停から安いアラブバスが出ていた。屋台にていつものようにファラフェルのピタサンドを購入。そしてバスに乗った。

パレスチナ自治区といってもイスラエルとの間にはまるで国境のようにゲートが設けられイスラエル軍により荷物やパスポートなどチェックが行われる。だけどそこまで緊迫した様子でもなく、椅子にふんぞり返ってダラダラ仕事してるイスラエルの軍人がいた。

バスで女の子が隣に座ってきた。パレスチナ人の大学生で名前はタハニ。ベツレヘムの大学に通っているはつらつとした女の子だった。どうしてイスラエルから来たかと訪ねると、なんでもエルサレムでバイトをしているとのこと。パレスチナ人がエルサレムでバイトをしている。ずいぶんとイメージしていた感じとは違う。そもそも見た目も本当に普通の女子大生で可愛らしい子だった。

砂一色のぼろぼろの町で人々は破けた服を着てプラカードをかかげデモを行う、パレスチナのイメージはそのような画しか浮かんでなかったので、そのギャップに驚く。つくづく、イメージというのは恐ろしいと感じた。おしゃれで化粧が上手なごく普通のパレスチナ人女子大生が隣に座っているだけで、今まで作られてきたイメージが簡単に崩れていった。

しばらく話をしていて彼女の鞄から出てきたものはイスラエルへの入境許可証。これがないと行き来が出来ないとのこと。もちろん簡単に許可が降りるものでもない。見た目は同じでも日本の大学生よりもずっと不便なことが多いのは間違いないだろう。

フェイスブックを交換し別れた。それにしてもあの笑顔。こんな大変な環境でもいたって明るい子だった。「日本人はいいよね」とかそんな皮肉めいた言葉も吐くことなく、またイスラエルに対して文句を言うわけでもなく、強さを感じた。ベツレヘムへの道中、その子と他愛もない話をし過ごした。聞きたいこともあったが、それよりもそんな彼女を見ていたらその時はただ会話を楽しみたかった、またそうすべきであったと思う。

仕事の出来ない人は批判しかしない、普通の人は愚痴をこぼす、そして仕事の出来る人は案を出す、と昔先輩が言っていたのを思いだした。きっと彼女の将来は希望に満ち溢れているに違いない。

写真「第7回パレスチナ女性映画祭」の看板

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