時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

イギリスボーダーにて8時間拘束



イギリスに入国した後学生ビザを取るために一度国外へ出て再度入国しなければいけなくなった。北欧へ旅行へ行きイギリスに戻ってくることに。

必要なものは全て持っていたはずだ。イギリスから出る航空券、所持金証明、宿の予約確認書、そして学校からの紹介状。これですんなりと学生ビザがボーダーでもらえるはずだった。

コペンハーゲンからバスで向かう途中。夜遅かったにもかかわらず眠れなかった。「ほんとうに無事ビザもらえるんだろうか?」

バスはフランスのカレーに到着。今までのヨーロッパはわざわざバスから降りてチェックなんてことはなく、車内に入ってきてパスポート見せて終わりと簡単だった。ここでは乗客みんな降ろされる。やはりイギリスは違う。

俺はあえて最後尾に並んだ。後ろからのプレッシャーを受けたくなかったからだ。「学生ビザお願いします」そういって必要書類を提出。すると学校からもらった紹介状をやたらと見ている。明かりに透かしたりして念入りに。すると他の職員もやってきてなにやら話していた。「おいおい、勘弁してくれよ」そう祈るような思いで答えを待っていた。「この紙透かしが甘いから駄目ですね」「えっ?」「朝まで待っていただきます。朝学校に電話で確認取ります」時刻は夜中2時。

俺が乗ってきたバスは俺だけをおいて出発した。奥へと案内され進む。まずは荷物を全部預けさせられた。着ているもの以外全て。持っていたお金は全て数え上げられた。俺は旅してきた国の通貨をコレクションしていたが、それも全て。「イギリスポンド〜ポンド、アメリカドル〜ドル、ユーロ〜ユーロ、日本円〜円、中国元〜元、ネパールルピー〜ルピー、インドルピー〜ルピー、・・・いろいろ行ってるね兄ちゃん、UAEディルハムディルハム、イランリアル〜リアル、トルコリラ〜リラ、エジプトポンド〜ポンド、イスラエル・・・、通貨なんていうの?」「シュケルです」「イスラエルシュケルシュケル、ヨルダンディナールディナールラトビア〜ラッツ、スウェーデンクローナクローナデンマーククローナクローナ、これでしまいか?」しかしそこまでやるかね。小銭入れの埃が舞うくらい全て念入りに調べられた。

それが終わると別室に連れて行かれる。椅子が無機質に並んでいるだけの部屋。「ここに朝までいろというのか?」室内にはトイレ、テレビ、電話(一応完全なる拘束というわけではないということを示しているのか?)くらいしかない。無料の弁護士相談の張り紙を発見。しかし英語、フランス語、アラビア語、中国語、韓国語などで書かれていたが日本語はなかった。「日本人は想定外なのか?」またクレーム記入ノートなるものまであった。

俺は何も悪いことはしていないはずだ。今まで旅してきてこういうことは何回かあったがまさか先進国できちんと書類用意したにもかかわらずこういう目に合うとは。すると職員がやってきて一枚の紙を渡す。それにはイギリス政府は権利に基づいてあなたを拘束します、というような内容が書かれていた。なるほど。それを見たら落ち着くことが出来た。後進国では何もいわず拘束があたりまえだったからだ。理由をきちんと説明してくれるというのはいい。

部屋にはアラブ系の人が二人ほどそしてなんと日本人がいた。その方と話をすることでいやな時間も楽しい時間へと変わることが出来た。その人はイギリスに出たり入ったりしているとのことで短い期間で今回が4回目のイギリス入国とのことだった。その人から聞いたことだけどイギリスは特に再入国が厳しいとのこと。

係員がやってきて「サンドイッチあるけど食べるか?」そう言ってきた。「サーモンとチキンあるけど?」「じゃあサーモンで!」室内には軽食や水が置いてあったので腹も減っていたし片っ端から食べてやった。

やがて日本人の方も行ってしまったので寝ることにした。

「おはよう」と声をかけられ起こされた。「学校に確認取れたよ」しかし不思議なくらいよく寝れた。安宿のやわらかすぎるベッドより硬い椅子は俺に合っていたようで。「コーヒー飲むかい?」そう声をかけてくれる職員。「いただきます」「砂糖はいれるかね?」まるで喫茶店の店員のように振舞ってくれる職員。「熱いよ、気をつけて」彼らも仕事なんだなと実感させられる。不思議と怒りなどはなかった。サンドイッチも食べられて宿代も一泊浮いたくらいにしか思ってなかった。しかし、まがい物の紹介状をよこした学校には文句のひとつでも言ってやろうかとは考えていた。

船で無事ドーバー海峡を渡りイギリスへの再入国を果たした。

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