時間がくねくねしてなくてよかった

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奴隷海岸





とにかくすごいの一言だった。俺はガーナのかつて奴隷貿易が行われていたケープコーストにいた。そこにはかつて奴隷を売買していた人間達により作られた城がそのままの形で残されている。


ダンジョンと呼ばれる奴隷を売りさばくまで保管するための部屋は男性用と女性用があった。薄暗い洞窟になっていて、わずかな明かりが取り付けられている以外はそのままの形で残されている。中に入るとすぐに何かを感じた。空気が一瞬で重くなったのが明らかに分かった。気持ちがわるい。また、空気は冷たいのに湿度を持ちじめっとしている。本当に空気が重たいのだ。においもする、恐らくしみついた人のにおいだと思った。重く暗い。ここに人が押し込まれて、運ばれるのを悲痛な思いで待っていたと想像するだけでさらに具合が悪くなった。ダンジョンにあるのは冷たい壁と小さな窓のみだ。人が家畜のように扱われていた時代があったのだ。


城は広く中には博物館もあった。奴隷貿易や金の貿易に関する記述がたくさん。ガーナの子供たちがたくさん見学に来ていた。学校の教育の一環みたいだ。この子たちはこの事実を学び欧米人に対してどんな感情を持つのだろうか。


城から見る海岸線の景色は最高。奴隷海岸として知られているが皮肉なくらい綺麗だ。湾の形、海岸線と街並みの調和、丘、丘の上の家、海岸線沿いの家々はカラフルで形も古く、また漁の準備をしている漁船がずらり、またそれもカラフルで彩を与えていた。船には様々な国の国旗がつけられていて、またボロボロの船なのに活気があった。その光景はまるでタイムスリップしたかのような錯覚をもたらす。

なんでこの町はこんなにインパクトを持っているのだろうか?人の強烈さ、汚さ、しつこさ、人を人として扱わないところ、突然キレだすところ、潮風にのってくる魚と人糞のにおい、活気、丘と建物と船と海岸線の調和が織り成す風景、大工がとんかちやのこぎりで作業する音、歌声、網を引く男達、波の音、城、海鳥、、、海岸線というと綺麗な街並みをイメージするがこんなにゴミゴミした汚い海岸線の町は初めてだった。観光客は来ないけど、活気がありにぎわってる町ってのはなかなか存在しない。今まで俺はどこを旅してきたんだと思ったくらいだ。「観光地」として位置づけるのは不謹慎なのかもしれないが、見物するだけなら今までで一番の場所であると思う。


写真は博物館で特別に撮らせてもらった写真。奴隷の売買のポスターですね。2セディくらい払えば写真撮らせてもらえます。

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