時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

サハラの果て




アタールからウダンへ向かう車を探すも、午後4時まで待たなければならないという。理由は暑いからだった。日中走っては車がおかしくなるのだろう。仕方なく宿に戻り500ウギアだけ払い待たせてもらうことにした。

4時にくるといった宿の知り合いのタクシーはやはりこなかった。約束など当てにならないと分かっていたのでそんなに慌てることもない。約束が破られるつもりで予定を立てておかなければアフリカではやっていけない。宿の親父もどこかに行っていていなかった。タクシーを拾いセンターに向かった。

タクシーは3000ウギアで4WDは4000ウギアらしいので4WDにした。4時半くらいからダラダラ客の家に寄ったりして茶などを頂く。こういうときはもう流れに任せるほかはない。小さな町だ、ドライバーも客ももう顔見知りなのだろう。慌てることなく外に敷いてもらったゴザにひっくり返り、茶を頂いていた。

2時間待たされ午後6時半にようやく出発。果ての町ウダンへ向かう道路は凄かった。まさに、世界の果てという感じだった。途中崖のような道を走ったり、巨大な茶色い岩が砂漠にごろごろしていた。岩には地層の跡がくっきりしていた。砂、荒地、一枚岩、地平線、ラクダ、そして風にふかれながらそんな道を走るのは最高だった。

夜になり真っ暗な道を爆走していた。そんな状況でも敬虔なムスリムである彼らは、途中砂漠の真ん中で止まり、メッカの方角に祈りを捧げていた。

夜の砂漠では何も見えない、そう、なにもない、それがいい、何もないという美しさ、闇に覆われた砂漠、大地、地球、闇の地平線、闇が全てを支配する、それはまるで宇宙空間をさまよっているかのような感覚か、どんなに遠くを見ても明かりは見えない、夜があけるまでこの暗闇に包まれていたい、地の果て、闇に包まれた世界、そんな中に作られた町はまるで巨大な宇宙船のようだ、そう、ようやくウダンの町が見えてきた。本当に砂漠の真ん中に町はあるのだ、どうしてこんなところに人は住むのだろうか。

宿に到着したのは夜11時だった。幸い宿の人間は俺が泊まるのを予期していたかのように起きていて俺を迎えてくれ、また腹が減っていたのを知っていたかのように飯を作ってくれた。宿の女主人、名前はZaida、出来る女だとすぐにわかった。

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