水など１日に5リットルは飲んでいた、飯はひどくまずい。ザイダに命を完全に預けていた。彼女が俺を見放したら俺は死ぬだろう。ザイダがいなければ町に戻ることすら出来ない。
アラビア語やらフランス語やら様々な言葉が飛び交う。ひとつの言語だけ話す人間なんてアフリカに存在するのだろうか。アフリカの人種や宗教は複雑で２〜３の言語を操るのが普通のように思える。モーリタニア人であり、ムスリムであり、またアラビアンでもあり、フランスの元植民地でフランス語までも操り、テレビではスペインのドラマがアラビックに訳されて流れている。争いが起きないわけがなく、お互いを理解できる方が凄いのではないか、日本人は日本語のみ操り民族も分かれていない、文化も一緒だ。
孤独に耐える力、無力さに耐える力、そんなものが旅には要求されるが、さすがに英語でも会話が出来ないというのは辛い。
