時間がくねくねしてなくてよかった

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【エジプトで生活】砂と埃と人にまみれる


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エジプトの私のアパートは住んでいるエリアのおよそど真ん中に位置し、近くのモスクから大音量のアザーンが鳴り響くようなところだ。ぼろぼろのエレベーターを降りてハローハローといつも明るい管理人の脇を過ぎて外に出ると突き当りになるのだが、そこで右が左かに曲がらなくてはならない。

 

仕事に行くときはいつも右に曲がるのだが、それ以外のときはすこし立ち止まり足が先に向いた方に曲がる。というのも繁華街のど真ん中に位置しているため右に曲がろうが左に曲がろうが食事をする店やジュースの屋台、薬局から小さな商店まで、大抵のものは揃っている。そしてそれはおおよそ均等に、また到達する距離もほとんど変わらないのできっと私の足を止める。

 

半分以上の部屋は使われてないんじゃないかっていうほどぼろぼろの雑居ビルが密集しているかと思えば、一つ角を曲がると開けた場所で青空喫茶店があちこちに点在していたりして、私の住む近所では迷路から抜け出したような解放感と共にお茶を楽しむことができる。

 

辺りをキョロキョロすれば2、3匹の猫はすぐ視界に入ってきて、雑居ビルのベランダあたりで追いかけっこをしたり、どこかで見つけた何かをむしゃむしゃ食べてたりするし、また野良犬は同じくらい多くて、群れてはその辺をうろちょろしたり、ゴミを漁ったり、ただぼーっとしたりしている。

 

密集したビルの隙間から吹く風が砂を舞い上げたりするが、湿り気のないその乾いた風は、思わず目をつむりながら空を見上げうーんとうなずいてしまうくらい気持ちがいいもので、室外機の脇の小窓に干された洗濯物はパタパタと揺れて、あちこちに垂れ下がった電線は静かに踊り、ムスリム女性のスカーフはひらひらとうねる。

 

喫茶店の客引きが茶を飲んで行けと手招きしてくるが、ニーハオなどと呼ばれてはイライラし「ジャパンだ」と足を止めて誤解を改める。悪気なくニーハオなどと彼らは言っているのだが、どういう訳かイラっとしてしまう心情はきっとみんな理解してくれるはずだろう。

 

近所にはいつも二人組の少女がうろちょろしてて、私を見つけてはマニーマニー(お金お金)と私をツンツンしながら言ってくる。マニーマニーマニーとリズム良く軽快に全然可愛くないことを言ってくるのだ。しかしそこまで身なりも悪くないし普通の活発そうにみえる子たちなのだが、私がいいカモになると一度インプットしたのだろう、私をみつけてはニヤニヤしながらジワリジワリと近づいてきては金をせびりにくるのだ。私はといえばいつも「働け」という意味のアラビア語を呪文のように唱え、「シーっ」といった感じでネコのように追い払い、付け加えて私の名前はムハンマドだと大きな声で嘘をつくようにしている。

 

写真は近所の屋台の様子。私の住む近所にはシリア人の難民が多く住んでいて、日本ではケバブと呼ばれているシュワルマを扱う店が多く点在している。いつもにぎやかだ。 

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