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【人生が辛い人へ】なぜ辛いか理由を知れば少しは楽になる

人生においてなぜ人は辛くなるのか。20世紀を生きたアメリカの心理学者であるアブラハム・マズローは、精神的な問題が引き起こされる理由を飢えと睡眠、安全、所属と愛、承認、自己実現などへの欲求の欠如が長く続くことであると言っている。

 

つまり、この5つの欲求が人間の辛さを生み出しているといえる。だから、それらの欲求を一つずつ満たしていけば「辛くなくなる」ということだ。簡単に言ったが、決して簡単なことではない。

 

まず、自分がどの欲求に苦しめられているかを知ることから始まる。どの欲求が満たされないから辛いのかを知らなければ対処はできない。その理由を明らかにして、必要なことをしていけばいい。知れば少し楽になる。

  

飢えと睡眠、安全、所属と愛、承認、自己実現、この順番で人間の欲求は出てきて、満たしていけば、次の欲求に進むとマズローは言う。

 

逆を言えば、飢えから自己実現に近づけば近づくほど、少しずつ精神は安定してくるということだ。しかし、それらの欲求は他人との比較で相対的に変化していくので、自分で欲求の閾値をコントロールしていく必要がある。

 

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1.飢えと睡眠への欲求

飢えと睡眠への欲求。これが満たされないのはかなり辛い。飢えは正直経験したこともない。丸一日断食したことはあるが、それだけで気力が奪われて何もする気が起きなくなったのを覚えている。当然考えるのは食べ物の事ばかりだった。食べ物をおいしく毎日食べれるというのは幸せなことだ。例えば健康を害したら美味しく食事をとることができなくなる。食欲がなくなったり、食事制限をしなければならないということは、欲求が満たせなくなるに等しい。不健康な時は健康になりたいとだけ思うものだ。私は以前大きな病気をして1ヶ月入院していたことがあったが、そのときは早く元気になって普通に美味しくご飯を食べたいとだけ思っていた。食べたいものを食べたいときに食べられないのは辛いことだ。

 

睡眠もそうだ。仕事などでストレスが溜まってくると、自律神経が乱れて夜眠れなくなったりする。簡単に睡眠欲求を満たせなくなってしまうのだ。アメリカニュージャージー州に本社を置くMSD (Merck Sharp and Dohme)の日本法人MSD株式会社が2014年に実施した『不眠に関する意識と実態調査』(日本全国20~79歳の男女7827人が対象)によると、38.1%に不眠症の疑いがあると判定された(アテネ不眠尺度―WHOなどにより作られた世界標準の不眠チェック方法)。そのうちの35.2%が自覚があると答えたので、13.4%は不眠症の疑いがありかつ自覚があるということになる。約7.5人に一人が睡眠欲求を満たせていないということだ。眠りたいのに眠れないことほど辛いものはない。

 

2.安全への欲求

安全への欲求とは、自分を脅かすものから守られているという実感を持ちたいという欲求だ。自分を脅かすものとは不確実性の高いリスクのことだ。テロに遭遇するのではないかという死への恐怖、車で人をひき殺すなどして財産と自由を失うのではないかという恐怖、健康を害してしまい不自由な生活を強いられるのではないかという恐怖、このような恐怖から守られたいという安全への欲求だ。人は死にたくないから犯罪の多い場所や自然災害の多発する地域に住むことは極力避けるだろうし、自動車事故を起こした場合のリスク回避といて自動車保険に入るだろうし、健康のために食事に気を使いジョギングをするだろう。また金で安全の欲求を満たせるならそれは惜しまないはずだ。だから金に余裕がなければ安全の欲求を完全に満たすことは難しい。常に不安で核シェルターがなくては落ち着かないなんて人がいたら、安全の欲求に追われ続けて人生が終わっていくかもしれない。安全な気持ちになれなくて常に不安がつきまとう人生はきっと辛い人生だろう。

 

3.所属と愛への欲求 

家族、もしくは何かの組織や団体に所属していないと孤独を感じるのが人間だ。煩わしくてそんなものからは解放されたいと思うような人でも、やがて一人でいる状況に耐えられなくなり、どこかに所属したくなる。ただ、所属していても、孤独な人は孤独なのだ。そこに所属している人たちと同じようにふるまえればいいが、そうでなければ一人でいるときよりも辛い。人間関係がうまくいかないコミュニティに居る時ほど孤独を感じることはないからだ。所属しているという表面的な安堵感は一時的には得られるかもしれないが、まやかしだというのはきっと自分では分かっている。これは辛いだろう。

 

周囲から愛情深く迎えられたいというのが愛の欲求だ。だから、愛の欲求を満たすためにはどこかに所属しなければならないということになる。ただ所属していて、そこでの人間関係がうまくいっていなければ、愛の欲求を満たすことはできない。結婚した相手と家庭を築き一緒に暮らしていて、関係がうまくいっていなければ所属の欲求は表面的でしかなく、かつ愛の欲求は全く満たされない。誰かと深い関係にならなければ満たすことのできない愛の欲求。暖かく迎えてくれる人たちがどこかにいれば、精神は安定してくる。所属する場所があり、かつそこでの人間関係を良好にすることが必要条件だ。愛の欲求を満たせるような場所での人間関係が崩れるほど辛いものはない。

 

4.承認への欲求

へろへろになりながら所属と愛の欲求を満たしていっても、次に承認欲求が出てきてしまう。人間とはなんて面倒な生き物だろうか。次にこれを満たさないとまた具合が悪くなってしまうのだから。マズローは承認欲求が2つに分かれると提唱している。一つは自分の自分自身に対する評価だ。どれだけ頑張っているか、どれだけ自分の納得できる能力を身に着けているか、そのようなことだ。二つ目は他人からの評価だ。どれだけ他人からの感謝をもらえたかとか、どれだけ給料を上げてもらえたかとか、そういうことだ。

 

だから承認欲求が満たされずに辛い思いをしている人ならば、まず自分が納得できるように頑張らなければならないということだ。自分に甘くしていてもそれは自分が一番よく分かっている。仕事をきちんとやり遂げるとか、ジョギングを続けるとか、筋トレで自分を追い込むとか、そのように自らを苦しめた方が精神的には楽になれるということだ。逆説的だが苦しんだほうが楽になれる。楽をすると自分で自分が許せないから辛くなる。他人の評価は勝手についてくる。他人の物差しは自分とは違う。だから自分と同じくらいの物差しを持つ人の評価は勝手についてくる。自分を自分で甘やかしてばかりいると自己嫌悪に陥り、自信がなくなっていき辛くなってくる。それが分かっていればある程度の自分への追い込みは自分のためだと頭で理解することができる。辛くならないよう自分に鞭打つことが必要だ。

 

5.自己実現への欲求

最後の自己実現への欲求とは、自分の特性を活かして自分にしかできないことをやりたいという欲求だ。私の人生このままでいいのだろうか、なにか自分にしかできないことがあるんじゃないか、といった欲求だ。自分からも他人からも認められ、承認への欲求を満たしてはいるが、誰にでもできることなんじゃないかとか、自分を試してみたいとか、そういう気持ちが出てきてしまうのだ。自己実現の欲求を満たしたい、でもリスクがあって踏み出せない、辛い、という流れもあるだろう。

 

しかし、幸いというか、自己実現の欲求を満たせている人はあまり多くはないだろうから、よほどレベルの高い人たちに囲まれていない限りは、そこまで辛くなってくることはないだろう。しかしプロ野球選手をみて「自分も自分のスキルを活かしたいな」と辛くなるほど悩む人はいないかもしれないが、SNSなどで身近な人が起業して成功したりしているのを見ると「私の人生これでいいのか」といった焦りに駆られることがある。そんな辛い状況がSNSの拡大により増えていく可能性はある。辛いと感じるタイミングが人生の後半になればなるほど手遅れになっていくので、後でその辛さを味わい絶望するくらいなら、自己実現している友人や知り合いに会うなどして無理やり刺激を受けて、自己実現の欲求を満たす準備を進めるのもありかもしれない。人生の後半で絶望するのはきっとまじで辛い。

 

6.欲求の閾値はコントロールできる

全ての欲求でいえることだが、欲求の度合いを自分である程度はコントロールすることができるだろう。飢えなどはどうしようもないかもしれないが、睡眠は人によって欲求の強さが異なる。安全、所属と愛、承認、自己実現などへの欲求も、周りの環境と比較することでその度合いが変化していくので、逆を言えばコントロールが可能なのだ。所詮は欲求なんて他者との比較、相対的なものでしかないので、精神的に安定したいのならば、「安全地帯に逃げ込む」、つまりハードルの低い環境で生活するというのも一つの手段になる。例えば電通などハイレベルな企業で働いていれば、外の人からは凄いなと思われるに違いないが、電通に所属する本人の中でのハードルは嫌というほど上がっているので、欲求を満たすのも大変になってくる。だから究極を言えば二択になるかもしれない。辛くない人生を選ぶか自己実現に向かって突き進むか。いや、もしかしたら承認欲求を満たしたあたりで止めておき、それまで築いてきた限られたコミュニティの中でひっそりと、他人から煽られることなく暮らしていくという方法が、ひょっとすると人生の幸福度としては高いかもしれない。

 

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