時間がくねくねしてなくてよかった

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パチプロの生活(15年くらい前)

全く恥ずかしい話なのだが、私は大学を卒業してからしばらくはプータローのような生活をしていて、パチプロのようなこともやっていた。

 

だが、全く恥ずかしいなどと発言したのは世間的なイメージからで、当時は「なんてダメな人間なんだ」などと思っていたのだが、今では「楽しい時だったな」と実は心から思えていて、一欠片も後悔などしていない。「本当に楽しかったな」と最近は特に噛みしめるくらいだ。

 

当時はそれこそ、(今にも増して)刹那的な楽しみとかそういうことを重視していたように思う。働くのは週に2回程度で、時給1300円で週末だけで月12万円くらい稼げるようなバイトをしていた。週末にバイトをして平日はひたすらスロットをうちに行くような生活だった。完全に社会不適合者だった(しかしきっとそんな経験も今の自分を形成していてよかったとか思えているのだからきっと良かったのだろう)。

 

バイト先の先輩や後輩などと、グループを組んでスロットを打ちに行っていた。グループを組む理由というのは、大きく負けないためには必要だった。スロットには「設定」と言う1〜6の数字で表された期待値が6段階に分けられていた(これは昔は店側が途中から発表したりしたものだが、今は発表できないようだ)。設定1の機械割はだいたい97%とかで、それはどういうことかというと、10000円使ったら9700円返ってくる期待値の台ということだ。これが設定6になると機械割が110%〜119%くらいに跳ね上がり、つまり10000円入れたら11000円とか11900円戻ってくる期待値になる。だから設定6の台を確保できて一日打つと(開店は東京なら朝の10時から夜の11時なのだが)期待値で約10万円とか望めるということだ。もちろんあくまで確率の問題なので多少のブレはあるが、その期待値を追求していくというのがセオリーとなるのだった。

 

例えば3人でスロットを打ちに行ったとして、二人が設定1の期待値マイナスの台らしきもので、一人が設定6らしき台だったとする。そのような場合は、二人が設定1の台を打つのをやめて、一人だけ設定6の台だを打つ。そして、その収益を3人で分けることで一人よりも安定して収益をあげることができるのだ。だから複数人で立ち回ることは重要だった。また、ギャンブルは一人でやるとコントロールも効かなくなり、例えば設定1とかそういう出ない台でも「とにかく打ちたい」とか「稼いだらやめる」とかそのようにムキになってしまうので、リスクが高いのだ。ちなみに台の設定はわかりやすいものもあれば、分かりにくいものもあり、その判断は難しい。一人だと「自分の選んだ台は良いに違いない」といった「ただ遊びたい」ための根拠のない自信などが出てくるので気をつけなければならない。

 

私たちが通っていた店は、開店の1時間ほど前にくじ引きをさせ、開店10分前になったら整列をさせる店だった。そのくじ引きで並んでいるときは、朝の8時とかだったのだが(というのも神奈川は開店が朝の9時だからだ)、ちょうどサラリーマンの通勤時間帯で、並んでいる自分が本当に惨めだった。他の並んでいる連中はそれこそ呑気なもので、「いやーこないだめちゃくちゃ勝っちゃってさあ」などと恥ずかしげもなく話していた。その時には「こんなやつらと一緒に思われたくない」とか都合のいいことを思っていた自分がいた。でも結局やっていることは同じだったので、純粋に楽しめていないだけ、きっと私の方が未熟だったのかもしれない。でも本当に「自分は何をしているんだ」という気持ちに何度もなった。でも今思えば、そんな馬鹿なことをやっていたときは楽しい時だったんだなと思える。

 

その「辛い」くじ引きを終えると再整列まで30分ほど空くので、だいたい近くのマックに仲間と連れ立って不健康なジャンクフードを胃袋に収めに行き、くだらない話をするという流れだった。その日の作戦などを練ったり、「今日は馬鹿勝ちできる」とかマヌケな話をしたりしていた。

 

神奈川県はパチンコ屋の開店が9時で閉店が23時なので、最大で14時間を使うことができた。チームで打ちに行くのが勝つためには必要。チームで行けばギャンブルでもそれなりに安定して勝てた。でも勝っている時ほど「何をやっているんだ俺は」という気持ちが強くなり、辛かったのを覚えている。いい台に座ると一日中打ち続けなければならない。捨ててはもったいないので離れるわけにもいかない。打てば打つほど金になる、そう思えても不思議と苦痛だった。

 

夜の11時まで打ち切り大勝ちした時などには、近くの小汚い中華料理屋などに入り、脂っこい中華料理と生ビールを胃袋にたらふく入れた後、フィリピンパブやロシアンパブなどに出向き、愛想のない外国人のホステスと安い酒を飲んだりした。体操のコマネチの出身であるルーマニアの女などはとにかくサービス精神が(ここは日本かというほど)全くなく、こちらが気を使うようなおかしな展開になったのをよく覚えているが、そんなヘンテコなところで外国人をからかいながら飲んだ酒は実は美味しかったんだなと、今はそう思える。

 

そんな放埒な期間も人間あった方が面白いのではないかと、私は勝手に自己正当化している。

 

 

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