時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

香港〜中国

この日は大晦日だったので街は賑わっていた。デモに備えてか武装した警察の姿があちこちにあった。年越しそばでも食べようと宿の近くの食堂に入った。青島ビールとワンタン麺を食べる。ビールは味が薄くアルコール度数も低い。食べていると間も無く0時を迎えようとしていたので外に出てみる。デモに備えた警察がずらりと20ー30人見えた。人々が何かを叫んだり花火が上がったりしていた。デモのように殺伐とした雰囲気というよりはお祭りのような感じだったが、何かに巻き込まれても困るので見物をしてすぐに宿に戻った。

 

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新年を祝う若者たち


翌日は朝起きてすぐに宿から1キロほどの西九龍駅に向かう。香港を出て中国の中国の深センに向かう高速鉄道に乗るためだ。駅に付いて、高速鉄道と書かれた自動券売機があったので並んでいると、係員が来てパスポートを提示するカウンターに並んでくださいと言われる。外国人はチケットを購入する際にパスポートを提示する必要があるので自動券売機は使えないようだった。相変わらず下調べをしていない私だが、路線図を見ているとどうやら広州まで行けるようであった。中国の内陸をとりあえず目指していたので深センではなく広州までの切符を買うこととした。234HKドルで約3500円だ。自動券売機があるおかげで窓口は空いていてすぐにチケットを購入することができた。出国手続き、手荷物検査、入国審査は簡単に終えられた。

 

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香港西九龍から中国広州南までのチケット


日本の新幹線のような高速鉄道。時間通りに発車した。しかし車内はスカスカで1車両に数人しかいなかったにも関わらず、三人がけの真ん中の席で、しかもわざわざ隣に他の客が乗っていた。席の番号が1bで、隣の人が1aだったので、順番に詰めていったのだと思われる。日本であれば空いていれば離して席を確保してくれるが、気が回らないのかそもそも気にならないのか、とにかくそういうものだった。その後に停車した駅でやはり何人かが乗り込んできたが、席は無駄に密集していたのだった。香港・中国を結ぶ高速鉄道は予想以上に快適で、時速は300キロを超えていて揺れもなく新幹線のように快適だった。二等席でこれほど快適だったので、一等席ほよほど快適に違いない。12時51分に西九龍駅を出発して14時頃に広州南駅に到着した。

 

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二等席で日本の新幹線並に快適だった


広州南駅ですぐにATMにてキャッシングを行う。朝から何も食べていなかったので駅の構内にあるファーストフード店へ。71元(約1000円)と値段は張ったが豪華な弁当で味も良かった。近くのスタンドでアイスコーヒーを飲んでから、さらに距離を稼ごうと罰ターミナルへ向かう。行き先は決めていなかったが、湖南省に行こうとは決めていた。人に聞こうにも誰も英語を喋らないし、翻訳しようにもオフラインであったためできず、仕方がないので中国語しか対応していない自動券売機をいじり、ダウンロードしておいたロンリープラネットの情報と照らし合わせて、なんとか湖南省の「栄州」という文字を発見する。栄州まではバスが出ているに違いない。自動券売機での発券にはIDが必要のようなので、メモ帳に栄州と書いて案内所のお姉さんのところに行った。すると、何度もその栄州という文字を見せても首を横に振り、何か中国語で言ってくる。同じようなやりとりをやっていると片言の英語を喋る他のお姉さんがやってきて、「bus no, train」のようなことを言ってくる。それ以上の情報を得ることができなかったので、仕方なく「栄州」と書いたメモを持ち列車の方に向かう。幸い、栄州までは高速鉄道で結ばれているようで、なんとかそのチケットを手に入れることができた。チケット売り場には名物の行列ができていたが、10年ほど前に中国を旅した時の記憶と違い、それよりもスムーズにチケットを購入することができた。しかし相変わらず英語は全くと言っていいほど通じない。北京や上海であれば扱う人も多いのだろうが、地方都市では壊滅的である。栄州までの高速鉄道代は283元(約4200円)であった。

 

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広州南のターミナルで食べた中華弁当

 

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バスターミナルの自動券売機で永州の文字をみつけるも結局乗れなかった


改札をくぐり荷物チェックを終えると待合スペースは巨大で日本の牛丼チェーンの「すき家」などもあり予想以上に綺麗だった。日本であれば地方都市でもなんというか均一に整備されていて設備などは統一されているが、中国はボロボロの廃墟のようなところから一つ扉を抜けると近代的な環境が整っていたりする。そのアンバランスさにはやはり違和感を覚えざるを得ない。しかし綺麗な環境が整いつつあるというのは良いことだ。人も決してその綺麗な設備に追いついていないわけではないと思う。よくマナーの悪さを批判される中国人だが、10年前の印象と比べて違うなど感覚でしかないが思う。もちろん中国は広く、時代の違いというよりは地域による差は大きいのかもしれないが、割り込んできたり、鼻を思いっきりほじったり、手鼻を噛んだり、痰を吐いたり、と言ったような光景は以前はいやというほど見た。スタイルの良い綺麗な女性がストリートでいきなり手鼻を噛んだ時には少しパニックになったくらいだ。公衆便所も増えている気がするし、何より綺麗だ。

 

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広州南駅の待合いスペースは予想以上に綺麗だった

 

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中国の高速鉄道は新幹線並みの快適さ