時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

今日の英文vol.2

 

 

"One human being was being judged by the law. I was stunned when I witnessed real-life, frontline judicial proceedings, " said Otsuki, recalling the first time he observed courtroom proceedings.

 

これは2021年10月10日付けの『The Japan News』からの抜粋。たまには英字新聞でも読んでみるかとコンビニで買い、喫茶店でアイスコーヒーを飲みながら読んだ。

 

18歳の大学生が最年少で司法試験に合格したというニュースなのだが、上記の英文は、初めて法廷で裁判を傍聴したときに人は裁かれてしまうのだという生々しい現場に衝撃を受けた、といったような内容だ。

 

「stun」は気絶させる、唖然とさせるといった意味。「judicial proceedings」は訴訟、「courtroom」は法廷。

 

Otsuki had special classwork presented by a lawyer, giving him the opportunity to watch courtroom proceedings in a case involving an alleged violation of the Stimulants Control Law at the Tokyo District Court.

 

上記も10月10日付けの『The Japan News』からの抜粋で、法の道を志すきっかけになった出来事の説明がされている。(中学一年生の時に)弁護士による特別クラスで法廷の傍聴に訪れたという内容。「in a case」からが難しい。「alleged violation」は申し立てられた違反、「Stimulants Control Law」は覚醒剤取締法、「Tokyo District Court」は東京地方裁判所、「involving」は関与している、ということなので、「覚せい剤取締法違反の疑いに関する訴訟」となるのだと思う。初めは特別授業でいくつか裁判を傍聴してその中の一つがこの訴訟という意味の「involving」だと思ったが、その場合であれば「in cases including...」といったようになるだろうから違うだろうなと思った。何気ない一文だけど正確に日本語にしようと思うとディテールの確認が必要になってくるので、翻訳を仕事にしている人は大変だろう。きっと多くの時間を情報の背景を把握することや言葉選びが正確かどうかのリサーチに使っているに違いない。でもそれは記者なんかも同じことなので、やはり文章を書いて金をもらっている人の宿命とも言える。

 

中学一年生で裁判の傍聴に連れて行ってもらえる子供がどれだけいるかは知らないが、それでもそこで「ちゃんと」衝撃を受けれるというのが凄い。そんな彼がどんな風に衝撃を受けたのかが書かれているのが以下の一文だ。

 

"The accused was a man in his 30s or so. I thought various things about him, wondering if such an ordinary-looking man had committed a crime, and what sort of life he had led."

 

「wonder if」は〜を不思議に思うという意味、「such an ordinary-looking man」はあんな普通の見た目の人。最後のセンテンスが少しつまづいたが、「led」は「lead」の過去分詞で「導く」の他に「(人生を)過ごす」という意味もあるようなので、「どんな人生を歩んできたのか」として良いだろう。「lead」なので「導く」という意味が先行してしまい、「何が彼を(そんな悲劇に)導いたのか」といったような解釈を初めはした。同じような意味なのだが、「lead」が主語なのでやはり「何が導いた」よりは「どんな人生を歩んだ」の方がしっくりくる。

 

12歳でしっかり衝撃を受けて、自分の志したい道を見つけて進み出した。何かの迷いがあれば18歳という若さで司法試験には受からない。迷わずまっすぐに勉強してきたからこそその若さで合格することができた。受験なんかでもそうだが、その当時にいかに迷いや悩みが少ないかは大きく合否に影響する。迷っていない人は早いし遠くまで行ける。しかし疑い深く疑問を持つことが大切なのも事実。優秀な人はしっかりと使い分けられるのだと思う。自分の根幹はブレずにしっかりと持ち、それでいて広い視野で物事を見つめることもできる。子供の「信じる」という純粋性を多感な時期に良い方向に向かわせることが、しっかりとブレずに迷わず突き進み司法試験に最年少で合格できるくらいの人間にするのかもしれない。