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単語帳は中古で買わないほうが良い理由

 

最近、英検一級の単語帳を購入し長い旅路に出たところだが、ひとつ気が付いたことがある。

 

私が購入した単語帳は『英検一級でる順パス単(5訂版)』だが、この「5訂版」というのがとても重要だと感じた。

 

この前に書いた記事でも、「ミサイル」という単語が単語帳の454番目という上位にあり、それがCNNを聞いていてよく出てきたという話をした。

 

そして59番目は「reservoir」という単語で意味は「貯水池」なのでが、このようないつ使うのかわからない単語がかなりの上位に位置していたのが少し気になっていた。しかし、昨日紹介した『TIME』の記事でマイアミのコンドミニアムの崩壊の話を書いたが、気候変動で海岸線のコンドミニアムの価値が低下しているという内容の近くに「reservoir」という単語が現れ、異常気象で貯水池が溢れるというような記述を発見した。

 

『TIME』などの時事問題を扱う記事を読んでいると、予想以上に「出る順」で学んだボキャブラリーに出会う。「免疫」「変異」など新型コロナウイルスに関連したボキャブラリーも多い。英検対策用に作られている単語帳なのだから、裏を返せば英検の問題はすでにアカデミックな世界だけのテーマを扱うものではなく、広く現代のテーマに即したものだと言える。だからこそ最新のボキャブラリーで出る順にした単語帳には意味があるのだと気が付いた。古い単語帳をメルカリなどでやすく購入することはできるかもしれないが、試験で扱われる単語に遭遇する確率を追求するのであれば絶対に最新版がオススメだと言える。

 

『TIME』を読んでいるとやはり環境問題に関する記事が圧倒的に多いような気がする。後は差別に関する記事や軍事的な問題を扱う記事が多い印象がある。

 

さぞ最近行われたばかりの英検一級のリーディング問題も環境問題や差別などに関する文章が多いのだろうなと思いのぞいてみたのだが、予想は大きく外れ、一発目のタイトルは『Jewel Wasp and Cockroaches』などというタイトルで、「Jewel Wasp」を辞書で調べてみたら「エメラルドゴキブリバチ」という日本語でも聞いたことのない名前の虫で、読むモチベーションをのっけから奪うような文章だった。少し読み進めてみたのだが、そのエメラルドゴキブリバチという虫は顎でゴキブリを捕まえた後、「vemon」というものを注入するのだという話が展開されたりしていた。ちなみに「venom」という聞いたことのない単語の意味はweblio辞書によれば「(毒ヘビ・サソリ・ハチなどが分泌する)毒液」ということであった。さすが英検、時代に媚びずにそのアカデミックさを貫いているなと感心したのだが、それでもなんとか対策はできるという自信は残っていた。たとえvenomという単語の意味を知らなくても文章の前後から「毒のようなものだろうな」という予測は立てられていたし、jewel waspは何かの虫かなんかだろうと読み進めたのは言うまでもない。やはり大切なのは大量のボキャブラリーを完備することではなくて手がかりを見つける能力と想像力ではないかと思う。というかそういうスキルを持ってますよねという確認のために捧げられたvenomであると思いたい。いくら『TIME』を読んだり『CNN』を聞いて対策をしてもエメラルドゴキブリバチの生態についての記述が出てきてしまうのだからいくら単語を備えても限界があるだろう。

 

そうは言っても、やはり売れている単語帳を作っている人たちはあらゆるデータを分析してその順番を決めているのだろうから最新版を使うのが良いと思われる。少なくとも『TIME』を読んでいてよく学習した単語が出てきてモチベーションが維持できている点が有益なのは間違いないと言える。