時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

『チ。ー地球の運動についてー』について

 

『チ。ー地球の運動についてー』という漫画の最終巻を読んでいる

 

これまで様々な哲学書に触れてきたが、哲学書というのは言い回しが難しかったり概念を捉えるのが難しくまたぼんやりしていて経験値が足りないと本当の意味で自分の中に落とし込めなかったりと、簡単には読めない

 

この漫画は、そんな哲学的なことを、漫画という媒体を通じて「イメージ」しやすくしてくれているし、発言の一つ一つが何万という選択肢から選び抜かれたエリートかよというような表現で埋め尽くされていて、作者の人間的深みを嫌でも感じさせられてしまう

 

哲学書はそれこそこれでもかという文字数で哲学者の思考が展開されているが、この漫画はそういう哲学的エッセンスを踏まえた上で最小限のセリフで物語が展開されていてかつ「語らぬことによる説得力」とでも言えるような凄まじさを感じる

 

物事には様々な側面で測られる価値があると思うが、この漫画においては「深み」という点でかなりの域に到達していると思う

 

第一巻と最終巻である第八巻に強いインパクトと熱量を感じた

 

人間や世の中の真実にこれほど迫れている漫画に出会ったことがない

 

歴史や時代という観点からも人間を鋭く描いている