私は井上尚弥の大ファンだが、最近彼の著書を読み始めた
そこで思った
哲学とは自分の経験から生み出されるものであると
哲学書を読んでいて哲学者になれるのではない
井上尚弥の文章はもうしっかりと哲学書だった
人は自分の考えを持って行動を始めるのではなく、がむしゃらに行動した結果、自分のしっかりとした考えを持つのだろう
心に従って行動した後に頭で学習するのだ
しかしそれにしても井上尚弥の文章力にはびっくりした。編集者も言葉を引き出す力に優れていてよほど優秀に違いないが、ノンフィクション界の井上尚弥である角幡唯介が代筆しているんじゃないかと思うほど引き込まれ、思わず唸り舌を巻いた
世の中に知れるほど結果を出している人は必ず自分なりの哲学を持っているに違いないが、きっと世の中に知れずに死んでいく人も多いだろう。しかし周りが「世の中にこの人物の哲学を残すべきだ」とほっとかずにいられない人物の哲学は、この世に残っていくに違いない