時間がくねくねしてなくてよかった

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【インタビューの方法】熱く語ってもらうには

新聞記者をしていた時の経験から、私が実践していたインタビューの方法を紹介する。これから細かなスキルなどをごちゃごちゃと書くが、なにより大切なのはインタビューする相手に「熱く語ってもらう」ことだ。本来聞きたかったことから脱線したっていい。脱線した方が熱量ある情報を取れるし、そこにはその人の哲学が確実に隠されている。せっかく貴重な時間をいただいているので、型にはめて欲しい情報だけを拾うようなつまらないインタビューは避けたいところだ。

 

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アポイント

自分の肩書き、名前を伝え、取材対象者のインタビューをしたい旨を短くかつ分かりやすく伝える。担当者に変わってもらったら、改めて肩書き、名前、インタビューをしたい旨などを伝える。 アポイントが取れるかどうかは、目的をしっかり示せるかどうかに掛かっている。

 

取材相手の情報収集

取材相手の情報を仕入れておくのは、基本中の基本だ。もし、その人が書いた本があれば読み、会社のホームページにも目を通しておく。すでにどこかで発言していることを知らずに質問することがないようにするためにこれは必須だ(しかしすでにどこかに載っている情報は、きっとその人が大切にしている哲学なので、やはり本人の口からは改めて喋ってもらいたいところ。「ホームページにも書かれているかと思いますが」などと前置きして言葉をもらうようにしたい)。

 

質問を作る

下調べの時の情報を元に質問を作成する。絶対に抑えておきたい質問を箇条書きにして用意しておく。話の流れを想像して(コントロールするのではなく)質問の順番を考える。思ったより話が盛り上がらないときは質問が多く必要になる場合もあるし、沢山用意してきても半分も聞けないで終わることもあるが、なるべく多めに用意しておいた方がいい。

 

インタビューする目的を改めて整理

読者は誰なのかをしっかりと認識する。その読者がどんな情報を必要とするのか思考を巡らせる。取材相手をコントロールするのはよくないが、欲しい情報を明確にしておかないと大きく脱線する。取材相手の持っている情報はたくさんあり、そこから必要な情報に近い話を引き出す必要がある。ニュース性のある情報を取りにいくのか、それとも取材相手が大切にしている考え方などを改めて喋ってもらうのか、その両方なのか、そのあたりは明確にしておく。

 

インタビューの目的を伝える

アポイントの段階で伝えていることだが、改めて詳しく説明する。なぜ取材対象者から話を聞きたいのか、どのような意味があるのか、どんなメディアで、どんな読者で、どのくらいの人に読まれているのか、それぞれ分かりやすく伝える。「何しに来たんだろう、何を聞きたいんだろう」と取材相手がぼんやりした状態でインタビューに入っても、当然のことだが良いインタビューにはならない。

 

自己紹介をする

回りくどい雑談は特に必要はない。相手の時間を奪うだけだ(雑談するならインタビューが始まってから)。インタビューの目的とは別に、自分個人の情報を簡単に伝える。インタビューして記事を書く仕事に至った経緯でもいいし、自分がこれまでに経験してきたことでもいい。相手にオープンな情報を求めるのであれば、自分の情報もオープンにしたほうがいい。

 

取材のメリットを伝える

記事になったらどういうメリットがあるのかをしっかりと伝える。こちらが聞きたいことを聞くのだから、このインタビューが相手にとってはどんなメリットがあるのかをきちんと伝える。 

 

記事のイメージを伝える

取材相手に記事の仕上がり例を見せて、どんな記事になるのか絵的なイメージを与える。「こんな記事になるとは思わなかった」と後で問題にならないようにするためだ。取材後よりは話を聞く前に見せておいた方がよりトラブルは防げる。

 

録音について

録音をするとより正確な記事が書ける。間違った情報を載せてしまうリスクも避けれる。取材中にノートにメモをする必要もなくなる。聞きそびれて改めて質問しなければならない状況も防げる。しかし、録音されていると思うと警戒してナチュラルに喋ってもらえない場合もある。

 

録音の方法 

録音機のデジタル画面には録音時間が表示されるが、インタビュー中は話の内容が切り替わるタイミングで、表示されている録音時間をノートに書き写す。その時間の脇にインタビュー内容のメモを書いておけば、あとでテープ起こしをするときに効率よく作業ができる(私が使用している録音機はペン型で、胸ポケットにもさせるので、立ちながらでも簡単に録音ができる。これは本当におすすめ)。

  

話の流れは無理に断ち切らない

用意してきた質問をコンプリートすることに捉われない。インタビューでうまくいくときは大抵質問から脱線した時だ。その人が語りたいことを引き出せている証拠なので、脱線したからと言って強引に戻そうとするのは避けたい。脱線するというのは、取材相手のキャラクターにもよるが、リラックスして気持ちよく喋れている合図とも言える。その時に喋りたいことは、その時だから聞けることだ。そして当然ながらそれは熱量を持っている。忍耐強く耳を傾けるようにしたい。その強い主張の中には、その人が大切にしている哲学が隠されている可能性が高い。時間との兼ね合いであまりにも脱線してしまっている場合はうまく修正していくことが必要だが、腹をくくり後日必要なことを電話なりメールで確認する方法を選択してもいい。

 

浮かんできた質問はすべき

事前に用意してなかった質問でも、会話の流れの中で浮かんだ質問はしたほうがいい。しかしタイミングが難しい。話の流れも断ち切りたくないし、その会話になった瞬間の熱いうちに浮かんだ質問について語って欲しいところだ。トピックが切り替わるタイミングで「先ほどのところでのお話なんですが」と切り出すのが一番いいかもしれない。しかしタイミング的に違うなと思えば、最後になってもいい。話に良く耳を傾けることに集中し、素朴に疑問に思ったことを会話のように突っ込んで聞けるというのが、技に溺れていない自然なインタビューの理想といえる。

 

記事を書く

記事を書く際には、まずは出来るなら全てテープから文字を起こす(なお、私の使用している録音機は好きなところから再生できるのは当然だが、続けて再生するときは3秒前から再生してくれるので、わざわざ戻ってから再生するという手間もなくとても作業効率が良い)。全てテープ起こしをすることで、もう一度会話の流れを一から確認することができ、記事全体の構成も見えてくる。慣れてくればインタビュー中におおよそ構成を組み立てて、記事に必要な箇所だけテープ起こしをすることも可能になってくる。インタビューが長引けば長引くほどテープ起こしも大変なので、このインタビュー中に構成を組み立てるスキルは身に着けると便利だ(その都度、質問も臨機応変にできる)。あとは何より大切なのは、忘れないうちに、インタビューの臨場感、感動が残っているうちに文字を起こし、記事を書いてしまうことだ。そして少し寝かせて冷まして、リライトするのがいいだろう。熱量を込めて書き出したあとは、冷静になってから構成を変えたり、修正したり細かい作業をして記事を仕上げていく。

 

記事は確認してもらうべきか

これは難しいところ。しかし、原稿を見せるとほとんどの場合少なからず「修正できないか」となる。載せたかった記事のポイントが変更される場合もある。「この話は載せないでくれ」となるかもしれない。インタビューしているときは相手も乗ってきていろいろ話してくれたりするが、後日まずかったかなと思ったりするものだからだ。確認してもらうなら、出来上がった原稿ではなく、ポイントを抑えた箇条書きのような文章で見てもらうのも手かもしれない。それもやはりインタビューする相手、読者、媒体によって判断が変化してくる問題なので、慎重に考えて進めたほうがいいだろう。

 

掲載されたら連絡を入れる

これがインタビューで一番大事なポイントとなる。掲載される前かされたタイミングで、その旨を取材相手に連絡をして改めてお礼を言う。

 

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