時間がくねくねしてなくてよかった

答えは人それぞれですが、何かを考えるきっかけになるようなブログを目指してます

今日の英文vol.5

 

Now, MacDonald says, empathy is built on communication (as many as five times a week, she communicates in some way to the entire company about empathy), through tools (specifically, one that tracks whom people communicate with most and who gets left out), through intimacy (cultivated through special interest groups) and through transparency (senior leaders share notes after every meeting).

 

本日の文章も『TIME AUG.2 / AUG.9, 2021』から。記事のタイトルは『The Empathy Trap』。

 

上の文章は少し一文が長くなっているが、きちんと追っていけば意味を理解できる。初めの2行はいいとして3行目から(スマホだと4行目?)。直訳調で。

 

ツールを通じて、具体的には、これ、それは、追跡する、(Whomなので)人々が誰と最も頻繁にコミュニケーションをとっているか、誰が取り残されているか、親密さを通じて、それは特別に興味のあるグループを通じて育まれた、そして透明性を通じて、シニアリーダーが毎回のミーティングの後に記録を共有する。

 

簡単に言えば、共感はコミュニケーションによって作られ、あるツールによって社内の人間関係を把握したり透明性を確保することによりその効果を高めるみたいなことだろう。はっきり行って窮屈そうである。

 

続いて次の文章。

 

She was one of a dozen executives whose communications directors reaches out when I tweeted about the office trend of "empathy."

 

この主語の「she」は初めの文章のマクドナルドさんのこと。

 

彼女はたくさんの幹部の中の一人で、彼らのコミュニケーションディレクターらが連絡してきた、私がツイッターでトレンドになっている「共感」をつぶやいた時に。

 

ざっくり訳すとこんな感じになると思う。ツイッターのことはよく知らないので少しだけ調べたけど「共感」という言葉がいわゆる「トレンド入り」しているということなんだろう。「office trend」とあるので「企業」カテゴリーとかがあるのかよく知らないけど。(ツイッターは少しやったことがあるのだがやめた。ちなみに数ヶ月ツイッターを経験した時の感想も書いている)。

 

www.mapp.jp

 

話は戻るが、上記の文章も何気ない一文だけど少し難しい。whoseは関係代名詞だが、なんとなく無視したくなるのはみんな同じじゃないかと思う。しかしやはりwhoとwhoseは異なるのでここでwhoseが使われている意味はあるし、無視すると読み違える。whoseはなんだかよくわからなくて面倒くさいからwhoということにしておこうと読んでしまうと、幹部とコミュニケーションディレクターが同一の人物ということになってしまうので完全に間違う。whoseは所有格なので、企業の幹部が抱えるコミュニケーションディレクターということになる。「所有」という言葉に捕らわれると家とか車とか物ならすぐにイメージがつきやすいが、今回のように人になるとすぐに意味が繋がらなくなってしまう。よく出てくるのは「He is a teacher whose son is the student 」のようにつながりがイメージしやすい関係だと思うが、今回のケースでは社内の上下関係から「所有」をイメージする必要があったのでちょっとわかりにくい。

 

さらに文章は続く。

Still, I've also heard from workers who think it's all nonsense: the latest in a long string of corporate attempts to distract from toxic or exploitative company culture, yet another scenario in which employers implore workers to be honest and vulnerable about their needs, then implicitly or explicitly punish them for it.

 

それでもなお、私はそれ(共感)は全てナンセンスだという労働者の話も聞いた。最新の、長いひと続きの組織の試み、そしてそれは有毒もしくは搾取的な企業文化から気を逸らすという、にも関わらず、もう一つのシナリオ、それはつまり雇用主が労働者に懇願する、正直にまた弱みを見せて欲しい望むことに対して、そして暗黙にもしく公に彼らを罰するのだ。

 

直訳したらなんだかグーグル翻訳っぽくなったので、実際にグーグル翻訳してみた。

 

それでも、それはすべてナンセンスだと思う労働者からも聞いたことがあります。有毒または搾取的な企業文化から気をそらすための長い一連の企業の試みの最新のものですが、雇用主が労働者に彼らのニーズについて正直で脆弱であることを懇願するさらに別のシナリオ、次に、暗黙的または明示的にそれらを罰します。

 

グーグル翻訳はもっとひどい文章かと思ったが、かなり昔と比べて精度が上がってきているようだ。私の直訳よりもよほど文章としてまとまっている。しかし直訳で前から訳していくスキルは必ず必要である。行ったり来たりして読んでいるといつまでも読み終わらないし文章も理解できないしリスニングとなれば前から聞いて一度で理解するしかないからである。訳すときには直訳で前からが基本。

 

難しい文章だけど、ようは「共感」という綺麗な言葉を使っていても、ブラックで搾取的な企業だからミーティングを設けてもブラックだと忘れさせるための試みにすぎなくて、「共感」だからこちらも正直になりあれこれニーズを伝えるのだけれど、結局はなんだかんだ難癖つけられて企業都合で罰せられたり不都合なことが起こる、みたいな意味だと思う。タイトルの「The Empathy Trap」(共感の罠)にも意味が通るし。

 

冒頭のstillはあまり見ないが「それでも」「なお」などと訳すと良いだろう。「still」「yet」はともに「まだ」と訳すように教わったと思うが、「still」はすでに行動を開始していて「まだ(継続している)」という意味で、「yet」は「まだ(始まっていない)」ということなので概念的には大きく異なるので注意。冒頭の「still」は(これだけ共感が大切のように思えるけれども)「それでもまだ(議論は続き)」というように前の文章につながるということになる。

 

「:」コロンは前の文章を補足する、例える、引用する、強調するときに使われる記号。

 

次回に続く。